吃音治療にも有効とされている森田療法。その適用範囲について簡単に把握しておきましょう。
森田療法の対象となる神経症(不安障害)は、大きく分けて2種類あります。
1つは身体的不調、病気、事故などの不安に関係するものです。
何かをきっかけに動悸、呼吸困難、めまい等が起こり、それが不安で電車に乗れないなど生活に支障を来す不安神経症(心臓神経症)、食中毒などをきっかけに出現する胃腸神経症、がん恐怖症、AIDS恐怖症、不眠神経症、事故恐怖症などがあります。
2つめは社会的場面、対人場面での緊張に関係するものです。
仕事上で体験することが多いスピーチ恐怖、発表恐怖、PTAや会合で上手く話せない、緊張するという女性に多いサークル恐怖、比較的若い女性に多い、人前で緊張して食事ができない会食恐怖、人前で書類を書いたり、サインしたりするときに震えが来る書痙などがあります。
特に書痙は唯一の治療法が森田療法だと言われています。
これらの不安障害は外来治療で改善する人も多く、初期段階は抗不安薬で不安を軽減し、その後、森田療法を行うと効果的です。
ラベル:森田療法